kintoneとUiPathをどうつなげる?2種類のデータ連携方法を紹介します!
こんにちは。kintone×UiPath、第2弾の記事をお届けします。
前回の記事では、kintoneとUiPathの連携によってもたらされる業務効率化と、自動化の例についてご紹介させていただきました。
今回は、kintoneとUiPathの連携方法を詳しくご紹介します。RPAを使ったデータ連携がイメージできるようになっていただければ幸いです。
2種類のデータ連携方法
UiPathを使ってkintoneとデータ連携を行う方法は、大きく分けて以下の2つがあります。
- kintoneの画面を自動操作してデータの登録や出力を行う
- kintoneのAPIを使ってデータの登録や出力を行う
画面操作は、RPAの基本的な機能の一つで、人が手動で行っている操作をロボットに任せるものです。データの入力や、CSV出力~インポートといった作業が自動化できるので、kintoneと様々なシステムとの自動連携が実現できます。
APIは、「Application Programming Interface」の略です。決められた形で依頼を送ると、依頼内容に応じたデータを返してくれたり、登録してくれたりします。システムによってはAPIがないケースもありますが、kintoneはAPIが提供されています。そのAPIを使ってUiPathからkintoneに依頼を送ることで、データ連携が実現できます。
UiPathでの設定方法
次に、2種類の連携方法において、UiPathではどのような設定をするのかを簡単にご紹介します。
kintoneの画面操作を行う場合
以下の画像は、レコード一覧画面からレコードを新規追加する場合の設定例です。
このボタンを押す、ここに文字を入力するといった、人が手で操作することを一つ一つ設定していくことで、自動での画面操作が実現できます。
どの画面をどう操作するかがハッキリしていれば、プログラミング知識があまりなくても自動化設定を進められます。
ただ、入力フォームごとにどういう値を入れるかという設定が必要になります。そのため、項目が多いアプリは処理が多くなり、後述のAPI操作に比べると処理時間が長くなります。
kintoneAPI操作時のUiPath設定画面
次に、APIでデータ操作する場合の設定例です。以下の画像は、APIからレコードを取得する場合のイメージです。
API操作の場合も、どのアプリにどういったデータ操作をするかを明確化する必要があります。
その上で、APIの仕様に沿った形で設定を行います。この際、システム開発経験やプログラミング知識がないとつまずきやすいです。
ただ、設定さえできれば画面操作よりもシンプルな流れになり、処理時間も短くなります。
画面操作とAPI操作のメリット・デメリット
それぞれの方法のメリットとデメリットを比較してみましょう。
画面操作について
画面操作の良さは、画面上のボタンを押すなどのAPIではできない操作も自動化できる点です。高度な開発知識が求められない点も魅力と言えます。
その反面、入力フォームの場所などが変更されるとUiPathでうまく操作できなくなり、再設定が必要になるケースがあります。
また、画面単位で操作するため、複数のデータを一括で取得したり登録することは苦手で、処理速度も遅くなりがちです。
API操作について
画面操作とは逆に処理速度が速く、データの一括取得・登録も得意です。画面が少し変わっても、データ項目の内容に変化がなければ再設定も必要ありません。
ただ、APIの仕様理解などの開発知識が必要だったり、APIが提供されている操作しかできないので、自動化の範囲に制限があります。
簡単なまとめ
画面操作とAPI操作のどちらが優れているかではなく、それぞれの良し悪しを把握して選択することが大事です。
例えば手動で行う複雑な操作を自動化したい場合は、処理の自由度を考慮して、画面操作を選ぶことが適切です。一方で、データを一括で処理したいような場合はAPI操作を選択しましょう。
おわりに
連携方法と、それぞれのメリットデメリットについてご理解いただけたでしょうか。大事なことは、要件や条件にあわせて、適切な連携方法を選択することです。
連携の種類を理解した次のステップは、実際のUiPathの設定を把握することです。次回は、画面操作の設定例をご紹介する予定ですので、ご期待ください!
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この記事を書いた人
Yoshimura K.
山口県出身。ゲームとアニメが大好きで、秋葉原にあるJCSを選んで上京しました。
不純な動機でしたがプログラマー歴は10年になり、WEB開発(PHP/Java/C#/React/JS/TS)|RPA(UiPath)|モバイルアプリ開発(iOS/Android)などの様々な経験があります。kintoneではレーダーチャートプラグインの開発などを担当しています!
Twitter:@JCSYoshimura
参考サイト