kintone AIを使ってみた!検索AI編

はじめに
2025年4月15日から「kintone AIラボ」の提供が開始されました。
筆者も首を長くして待っていたので、さっそく使ってみました!
今回は、その中でも注目の機能「検索AI」の使い方をご紹介します。
kintone AIラボとは?
「kintone AIラボ」は、kintone内でAI技術を取り入れた機能を提供するサービスです。
現在は、
- 検索AI
- アプリ作成AI
の2つの機能が利用可能です。
今後も新しい機能が順次リリースされる予定となります。
※現在提供中の機能は開発版です。
検索AIとは?
「検索AI」は、複数のアプリを横断してデータを検索し、AIが回答してくれるチャットボットを簡単に作成できる機能です。
複数のアプリに散在する情報を横断的に検索し、必要な情報をスピーディに見つけ出すことができます。

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主な活用シーンには以下のようなものがあります。

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詳しくは公式サイトをご覧ください。
実際に検索AIを使ってみた!
さっそく実際の作成手順を紹介していきます。
今回は以下のような営業向けアシスタントを作ってみました。
- 営業担当者が簡単にチャットで必要な情報を引き出せる
- 営業の活動履歴アプリをデータソースとする
- 顧客への対応状況・履歴を確認できる
①活動履歴アプリの作成
データソースとして、以下のようなフィールドを持ったアプリを作成しました。
- 顧客名
- 顧客担当者
- 営業担当
- 対応内容
- メモ
など

②kintone AIを有効化する
まずは、kintone AIを有効化する必要があります。
画面右上の設定から「kintone AI管理」を開き、「kintone AIを有効にする」と利用したい機能のチェックボックスにチェックをつけて、保存します。

③検索AIの作成
AI機能を有効化したら、設定画面から検索AIの作成に進みます。
先ほどの設定画面から赤枠で囲んだリンクをクリックして、検索AIの設定画面を開きます。

その後、「作成する」ボタンをクリックして、検索AIの新規作成画面を開きます。


作成画面では、以下の4つのタブに設定を入力していきます。
- 基本設定:データソース(アプリ)とAIへの指示文(プロンプト)を設定
- プロンプトボタン:よくある質問をボタン化して設定
- 設置場所:検索AIを利用する場所を設定
- アクセス権:利用できるユーザーを制限したい場合に設定
💡プロンプトとは?
生成AIに「してほしいこと」を伝えるための指示文のことです。
回答生成時に気を付けてほしいことや、回答のトーンなどを指示します。
例えば、
「ビジネス用語を使わずに平易な表現にしてください」
「顧客への案内文の例をあわせて記載してください」
といった形です。
プロンプトが具体的でわかりやすいほど、AIも希望に合った答えを出しやすくなります。
④営業アシスタントの作成
今回は以下のようなプロンプトを設定してみました。
フィールドには、「顧客名」や「対応内容」などデータソースとしたい情報を指定しています。

⑤使ってみた!
設定を保存するとナビゲーションバーにAIアイコンが表示され、検索AIが使えるようになりました。

さっそく、ある顧客向けの活動状況を質問してみます。

登録されたデータから最新の状況を回答してくれました!

さらに、顧客への状況確認のリマインドメールの作成をお願いしてみます。

登録されている案件名や顧客担当者名を埋め込んで、メール本文を作成してくれました!
「回答をコピー」ボタンを押すことで回答内容をコピーして、そのまま張り付けて使えるのも便利ですね。

おわりに
いかがでしたか?
今回は「検索AI」の使い方を、営業アシスタントを例としてご紹介しました。
データソースやプロンプトを工夫すれば、社内FAQや業務支援にも応用できそうです。可能性が広がりますね!
kintoneでは、今後もAIを取り入れた新機能をリリースしていくとのことです。
JCSでは、今回紹介したような新機能の活用サポートはもちろん、kintoneに関する様々なお困りごとを解決します。
kintoneのお悩みごとがある方、相談相手をお探しの方は、ぜひお気軽にご連絡ください!
この記事を書いた人
かず
kintone認定カイゼンマネジメントエキスパート
フルスクラッチでの開発、管理を経て、現在はkintone伴走支援事業で活動中
猫様のために働いています