インボイス制度対応にもkintone!Yoom連携で効率化します

アイキャッチ
kintone
2023年02月13日

2023年10月1日から、インボイス制度が導入されます。それに伴い、適格請求書発行事業者への登録や、それを証明する事業者番号の確認のやりとりが企業間で活発化しています。

各企業の担当者は、取引先の事業者番号を確認することはもちろん、その番号が正しく登録されたものかどうかを確認するという必要性が出てきました。

今回は、その一手間をkintone(キントーン)とYoom(ユーム)を使って効率化する方法をご紹介します。

適格請求書発行事業者の確認方法

取引先が適格請求書発行事業者かどうかは、国税庁のサイトで登録番号をもとに確認することができます。

難しい作業ではないのですが、サイトを開いて、登録番号を入力して、検索ボタンを押す・・・というのは少し手間を感じてしまうところです。なんとか効率化できないでしょうか。

Yoomを使って確認システムとAPI連携!

2023年1月から、Yoomが適格請求書発行事業者公表システムとのAPI連携を開始しました。今回は、その機能を使って確認作業の効率化を実現していきたいと思います。

実現イメージは以下の通りです。今回はあらかじめ取引先から事業者番号を確認している場合を想定しています。事業者番号をkintoneに保存し、それが正しく登録された番号かどうかをYoomを介して確認します。

kintoneで取引先マスタを用意する

まずは取引先情報を管理するマスタを用意しましょう。

コードや名称などの基本情報に加えて、インボイス制度の確認に必要な項目を用意しておきます。以下の画像を参考に用意してみてください。

今回は、kintoneに事業者番号を保存後、その事業者番号が正しいかどうかを、プロセス管理のボタンを押して確認するという形にします。以下の画像のようなイメージです。

設定画面のプロセス管理で、以下の画像のように設定をします。こうすると、登録番号が入力された場合に事業者番号の取得ボタンが表示されます。

Yoomで接続設定を進める

ここからはYoomの設定です。

まずは適格請求書発行事業者公表システムと連携するため、マイアプリへの登録が必要ですが、これは簡単。任意のアカウント名とyoomというアクセストークンを入力するだけです。

通常、適格請求書発行事業者公表システムとのAPI連携をするためには、申し込みが必要なのですが、Yoomを使う場合はその必要がありません。すぐにAPI連携を始めることができます!

同様に、Yoomとkintoneの接続も必要となります。以前の記事を参考にしてみてください。

kintoneでボタンを押したらYoomが動くようにする

接続設定ができたら、次はフローの作成です。

kintoneでボタンを押した時が起動条件になるので、「特定のアプリイベントが発生したとき」を選んで作っていきます。

連携アプリにkintoneを選び、トリガーアクションで「ステータスが更新されたら」を選ぶと、プロセス管理のボタンを押した時にフローが動き出すようになります。

このあとWebhookの設定が必要になりますが、Yoom上の説明を参考に設定してください。

適格請求書発行事業者公表システムと連携

ここからは適格請求書発行事業者公表システムとの連携設定です。

フローボットの作成時に「アプリと連携する」を選ぶと適格請求書発行事業者公表システムが選べます。

アクションで「登録番号から公表情報を取得」を選び、次に進みます。

続いて、APIの接続設定です。

「登録番号」の部分に、手前のkintoneのフローで取得した、インボイス制度の登録番号を設定します。こうすると、kintoneに入力された情報をもとに公表情報を取得するという形になります。

弊社の登録番号でテストをしてみると、公表情報が取得できました!

これで、登録番号から公表情報を取得する連携設定は完了です。

取得した情報をkintoneに保存

最後に、取得した情報をkintoneに保存します。

「データベースを操作する」のフローを作成し、実行アクションは「レコードを更新する」を選択します。

レコードを更新する際、先に作成した事業者情報取得のフローからデータを持ってくることができます。
取得した情報をどの項目に登録するかを選び、設定します

これで設定完了です!最終的にはこのようなフローになりました。

実際に動かしてみる

早速、事業者番号を入力して、「適格事業者情報取得」ボタンを押してみます。

ボタンを押すとYoomのフローが動くので、10秒程度待ってからブラウザの更新ボタンを押します

すると・・・

事業者情報が自動で取得できました!

少し待つ時間は必要ですが、自分で検索して情報入力するよりも、手間が省けますね!

おわりに

kintoneとYoomを使った、インボイス制度対応の効率化例は以上になります。いかがでしたか?

他にも、以下のようなやり方が考えられます。

  • Yoomのフォームを使って顧客から登録番号を収集→自動で登録番号を確認→kintoneに登録
  • Yoomを定期的に自動実行→自動で登録番号を確認→kintoneのデータを更新

自社の都合やアイディアによって、様々な効率化が考えられるということがお分かりいただけるのではないかと思います。

ただ、自分達だけでアイディアを出し、実現するということは意外に難しいことでもあります。JCSは、サイボウズ社Yoom社の公式パートナーとして、kintoneとYoomの導入およびサポートを行っています。やりたいことがぼんやりしている状態でもご相談を承ります。記事やサービス詳細を見て、興味がございましたら、お気軽にご連絡ください。


この記事を書いた人

Yamada Takahiro

kintone認定カイゼンマネジメントエキスパート。事業責任者、PjM、開発、セールス、PR、マーケティング、組織管理と幅広く活動しています。いま好きなマンガはアオアシとキングダム。
Twitter:@yamada_jcs