覚えると便利!kintoneテクニック!関連レコード活用術

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kintone
2025年10月08日

はじめに

kintoneを使っていると、「あれ?思った通りに表示されない…」という瞬間、ありますよね。

今回は、月ごとのデータを関連レコードで正しく表示させるために試行錯誤した結果、「これは便利!」と思えた方法をご紹介します。

やりたかったこと

対象ユーザーが参加した講義を、月ごとにまとめて報告書にしたい。
イメージとしては、「1人の対象者につき、その月の参加履歴を1レコードで表示」という形です。

アプリ構成

【対象者マスタ】
講義に参加する予定の対象者を管理します。

講義参加簿アプリ
対象者マスタから対象者情報をルックアップし、参加した講義情報を登録します。

講義報告アプリ
対象者マスタから対象者情報をルックアップし、講義参加簿アプリのデータを関連レコードで取得します。

関連レコード設定で悩む点

kintoneの関連レコード条件では、日付を指定する場合「固定日付」か「相対期間(先週/前月など)」しか選べません。 そのため、月初に月ごとの参加ユーザーのデータを取得するために「対象者ID」と「講義日」を条件にして前月を指定する。といった方法が思い浮かびます。

しかし、こうすると問題が…。

  • 実務では「10月の途中でも10月分を確認したい」といったケースが多い。
  • ところが10月にレコードを作成すると、相対期間の「前月」は9月となり、本来確認したい10月分のデータは取得できない。

つまり、「今見たい月」「条件で設定している月」がずれてしまうのです。

解決方法

そこで、次のような方法で解決しました。

1.参加簿アプリと講義報告アプリの両方に「関連レコードフィルタ用」フィールドを作成。

2.一意の対象者IDと、対象年月(DATE_FORMAT で作成)を結合して、フィルタ用の文字列を生成。

上記の条件でデータを作成すると下記のようなデータが作成されます。

3.関連レコードでは、このフィルタ用フィールドが一致するものだけを表示。

こうすることで、対象者と対象年月が完全に一致するデータだけを取得でき、月ごとの正しい表示が可能になりました。

まとめ

この方法は、月単位の集計だけでなく、条件を正確に一致させたい他の場面でも応用できます。

「関連レコードの条件ずれ」に悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。

kintoneをもっと活用したい方へ – キントレのご紹介

今回ご紹介した「関連レコードの条件設定」のように、kintoneは工夫次第で業務にぴったりの仕組みを作ることができます。 しかし、「やりたいことはあるけど設定が難しい」「そもそもどう作ればいいかわからない」など、実際に取り組む中で壁にぶつかることも少なくありません。

そんな時は、私たちのような支援会社を活用するのも一つの方法です。 JCSでは、kintone活用支援サービス『キントレ』を提供しています。現場の課題や要望を丁寧にヒアリングし、業務に合わせた最適なカスタマイズや運用サポートを行います。

「もっと便利に使いたい」「社内での活用を広げたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。


しゅん

2023年からkintoneを勉強中!
kintoneを使った伴走支援を中心に現場の「これ、なんとかならないかな」に寄り添いながら日々活動中です。
サウナが好きで、月1は絶対に行きます(ととのいたい)。