Web3(ウェブスリー)とは?わかりやすく説明します
「Web 3.0」または「Web3(ウェブスリー)」は、ブロックチェーン技術を活用した次世代の「分散型インターネット」のことです。
中央集権型のインターネットである「Web 2.0」の発達によって、私たちはインターネットを使った多くのサービスを利用できるようになりました。Google、Twitter、TicTok、YouTube、Amazonなどは全て「Web 2.0」のサービスです。
「Web 2.0」によって便利になると同時に、「ビッグテック」と呼ばれる一握りの巨大なIT企業が多くのデータと力を持ってしまうようになりました。
Web3は「ビッグテック」に過度にデータが集中する懸念に対する解決策として注目されています。
Web3は分散を採用し、利用者によって構築、運用、所有されています。Web3 は、「ビッグテック」ではなく個人に力を与えることが期待されています。
Webの変遷
Web3について詳しく説明する前に、Web3に至るまでの術の変遷を説明します。
Web 1.0:中央集権型/一方向 (1990年台〜2000年台中頃)
Web1.0とは1990年台〜2000年台中頃のインターネットを指します。
インターネットユーザーの大半がコンテンツの消費者で、コンテンツが発信者から消費者への一方向でした。
1995年に「Windows95」が登場して一般家庭にパソコンが普及しました。
パソコンの普及によって多くの人がインターネットを利用できるようになり、Google検索やAmazonなどのサービスも登場しました。
ですが、この頃のインターネットの利用は、企業が作ったコンテンツを閲覧したり、Eメールのやりとりが中心でした。個人がコンテンツを作成して発信することはほとんどありませんでした。
Web 2.0:中央集権型/双方向(2000年台中頃〜2021年)
Web2.0とは2000年台中頃〜現在のインターネットを指します。
インターネットの通信速度が高速になり、「Twitter」や「TikTok」、「YouTube」などのプラットフォームが発展しました。多くのインターネットユーザーがコンテンツを受け取るだけでなく、発信をするようになりました。
誰でも発信者になってコンテンツを共有できる双方向の時代になりました。
Web 3.0:分散型/双方向/所有(2021年〜)
Web3という用語は、分散型プラットフォーム「イーサリアム」の共同設立者であるギャビン・ウッドによって作られました。
ブロックチェーン技術の活用によりWeb2.0の中央集権性を解消した分散型オンラインのアイディアは、Web3という用語とともに広く受け入れられました。
Web3の特徴/メリット
情報を自分で所有できる
従来のWebサービスでは利用者側の情報をサービス提供会社が所持していましたが、Web3のサービスではデジタル資産の所有権は利用者側にあります。
例えば、ゲーム内のアイテムを購入したとしても従来のサービスでは、ゲーム作成者がアカウントを削除するとアイテムは失われてしまいます。ですが、Web3の技術である代替不可能なトークン (NFT)を使うことで直接所有することができます。
NFTを通じて所有した資産はゲーム作成者であっても奪うことはできません。
言論の自由と均衡な力関係
従来のWebサービスでは、サービスの提供者とコンテンツ作成者の力関係は不均衡です。
近年、SNSを利用した過激な投稿が問題視されています。 TwitterやYouTubeなどは不適切だと判断した投稿を一方的に削除し、場合によってはアカウントを停止することもできます。
しかし、この仕組みはサービス提供者とコンテンツ作成者の不均等な力関係からくる言論統制であるとも言えます。
Web3 では、データはブロックチェーン上に存在しています。サービスの提供者側が一方的に削除することができずに均衡な力関係が保たれます。
まとめ
Web3は、ブロックチェーン技術の活用によって構築された、次世代の分散型インターネットのことです。一握りの巨大なIT企業である「ビックテック」による中央集権型のインターネットから脱却し、インターネットを民主化しようという動きによって注目されています。
Web3を活用した具体的な技術として、暗号資産(仮想通貨)、DAO(分散型自立組織)、NFT、メタバースなどの技術があります。興味がある方はそちらも調べてみてください。
まだまだ発展途上ですが世界を大きく変える可能性がある技術です。
今後もさらに盛り上がることが予想される技術のため、web3の動向に注目しておくことをおすすめします。