あなたのkintoneにAI参謀を!ChatGPT×Yoomで簡単に実現できます

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kintone
2023年03月06日

国産の業務自動化ツール、Yoomがまたまたアップデートです。
2023年3月にリリースされた、話題のChatGPT APIと連携できるようになりました!

ChatGPTは、もはや説明不要となってきているAIチャットボットサービスです。その高度な性能により、メディアやSNSで注目の的になっています。

今回は、kintone(キントーン)のコメント機能を使ってChatGPTとやり取りをするサンプルをご紹介します。使い方次第で、あなたのビジネスに強力な参謀役が加わります

kintoneアプリにいつでも相談できる参謀を!

今回は、kintoneアプリのコメントでChatGPTに相談すると、すぐに返事が返ってくるという機能を実装してみます。物知りなChatGPTにはちょうどいい役割ではないでしょうか。

以下のようなシンプルな流れです。

  1. コメント欄で参謀(ChatGPT)に相談をする
  2. 参謀(ChatGPT)が相談に対する案をコメント欄で返答する

営業情報を見ながら悩んでいる時、ちょっとした相談役や壁打ち相手がいるとありがたいですよね。

完成イメージと実装方法を紹介しますので、ご覧ください。

完成イメージ

kintoneでこのようなことができるようになります。

Yoomのフローの完成図は以下の通りです。

「@参謀」というメンションがあったときだけ、ChatGPTがコメントを書くように分岐処理を加えています。(このように工夫しないと、ChatGPTが返答コメントを書き込んだときにも、そのコメントへの返答をChatGPTがするという無限ループになってしまいます^^;)

下準備

あらかじめOpenAIのAPI利用登録が必要ですので、こちらから済ませておきましょう。
無償試用可能ですが、基本的には有償サービスとなりますのでご注意ください。

また、kintoneのアプリも必要となります。コメント欄さえ有効であれば既存アプリでも新規アプリでも問題ありません。

まずは接続設定から

ここからはYoomの設定になります。

Yoomのアプリ登録画面の下のほうに、「ChatGPT」というボタンがありますので選択しましょう。


下準備で用意した、アカウント名とアクセストークン(APIキー)を入力するだけで連携されます。

同様に、Yoomとkintoneの接続も必要となります。以前の記事を参考にしてみてください。

コメント投稿時に動くYoomのフローを作成

接続設定ができたら、次はフローの作成です。

kintoneアプリへのコメントの投稿が起動条件になるので、「特定のアプリイベントが発生したとき」を選んで作っていきます。

アプリはkintoneで、トリガーアクション(起動条件)は「コメントが書き込まれたら」とします。これにより、コメントが書かれたタイミングでYoomのフローが動くようになります。

このあとWebhookの設定が必要になりますが、Yoom上の説明を参考に設定してください。

分岐処理を加える

必要な時だけChatGPTが返答をしてくれるように、分岐処理を加えます。

以下のように設定することで、コメントの中に「@参謀」という単語がある場合、ない場合で分岐させることができます。

参謀!と呼んだ時だけAIが返答してくれるというイメージです。

このようなフローになります。

それでは、参謀のChatGPTが呼び出された場合に実施するフローを設定していきましょう。

ChatGPTでコメントへの返答を生成

ここからChatGPTの設定を進めます。

フローボットの作成時に「アプリと連携する」を選ぶとChatGPTが選べます。

アクションで「会話する」を選ぶと、ChatGPTと会話ができるフローになります。

続いて、APIの接続設定です。

「メッセージ内容」の部分にChatGPTに聞くことを書くと回答が返ってきます。今回は、kintoneに書かれたコメントの返答をChatGPTに書いてもらうので、「コメント」をChatGPTに送る形にしました。({{コメント}}の部分は、ユーザーがkintoneのコメント欄で入力した情報です)

テストしてみると、返答が返ってきました!

これで、ChatGPTの設定は完了です。

ChatGPTの返答をkintoneに登録する

最後に、kintoneにコメントを投稿する設定を行います。
アプリ連携のフローを作成し、アプリはkintone、アクションで「コメントの投稿」を選びます。

kintoneアプリに、ChatGPTの返答をコメントとして投稿するよう設定を行います。

コメント内容には、先に作成したChatGPTのフローからデータを持ってくることができます。
また、kintoneのコメントをYoomから投稿する際、ユーザーを選ぶことはできないので、[参謀からのコメント]という文言をつけています。

これで一通りの設定が完了です!最終的にはこのようなフローができあがっています。

実際に動かしてみる

  1. コメント欄で参謀(ChatGPT)に相談をする
  2. 参謀(ChatGPT)が相談に対する案をコメント欄で返答する

という流れが、簡単な設定で実現できました。早速、コメントして試してみましょう。

少し待つと、ChatGPT参謀から返信が届きました。長文・・・!

直接ChatGPTでやればいいのでは?という疑問もありますが、kintoneのコメント欄でやりとりする場合、kintone上にログが残ります。そのため、チームメンバーと共有して進めたい場合には向いているかもしれません。AIもチームに加入するような形ですね。

いずれにしてもChatGPTの活用法はまだまだこれからの段階で、いろいろなアイディアを試す時期です。Yoomのおかげで、アイディアが手軽に試せるようになったことは大きな意義があると思います。

おわりに

YoomとChatGPTとkintoneの連携例は以上になります。AIが本当に身近になってきたことを感じます。

現在は、デジタルツールの活用だけでなく、その先のビジネスの変革までが求められる時代です。そこにはデジタルとビジネスの両輪が必要となります。もし自社だけでは課題感がある場合、我々のようなパートナー企業を加えてみてはいかがでしょうか。我々のデジタル知識とお客様のビジネス知識をあわせることで、新たな変革が生まれるかもしれません。

JCSは、サイボウズ社Yoom社の公式パートナーとして、kintoneとYoomの導入およびサポートを行っています。ご相談は無料で承りますので、興味がございましたら、お気軽にご連絡ください。


この記事を書いた人

Yamada Takahiro

kintone認定カイゼンマネジメントエキスパート。事業責任者、PjM、開発、セールス、PR、マーケティング、組織管理と幅広く活動しています。いま好きなマンガはアオアシとキングダム。
Twitter:@yamada_jcs